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循環器内科

循環器内科とは

循環器内科とは、心臓や血管の疾患を専門に診療する内科の一分野です。
心不全や虚血性心疾患、心臓弁膜症、不整脈、先天性心疾患、大動脈瘤や大動脈解離などの循環器疾患を主に診療しており、その予防や進行管理のために、高血圧・糖尿病・脂質異常症といった生活習慣病への対応も合わせて行っています。

循環器疾患の中には、発症すると生命に関わる重篤なものもありますが、定期的な検査や早期の治療介入によって進行を防いだり、症状の改善が期待できる疾患も少なくありません。動悸、息切れ、胸の痛み、むくみなどの症状がある場合は、早めにご相談ください。


このような症状・所見はありませんか?

など


よくある疾患

心不全

心不全とは、心臓が全身に十分な血液を送り出せなくなる状態で、動悸・息切れ・むくみ・倦怠感などの症状が現れます。原因には心筋梗塞や弁膜症、不整脈などの心疾患のほか、高血圧・糖尿病・肥満・加齢などが関係する場合もあります。心不全は「急性」と「慢性」に分かれ、急性では突然の強い息苦しさ、慢性では徐々に進行する息切れや疲労感が見られます。慢性でも悪化すると急性発症のような強い症状を引き起こすことがあります。65歳以上の3人に1人が心不全を経験するとされており、自覚のない「予備群」も多く存在します。早期の治療が重要な疾患ですので、動悸や息切れ、むくみが気になる方は、早めにご相談ください。

心不全

心臓弁膜症

心臓弁膜症とは、心臓内の弁がうまく開閉できなくなり、血液の流れに支障をきたす疾患です。代表的な異常には、弁が狭くなる「狭窄」や、閉じきれずに血液が逆流する「閉鎖不全」があります。これにより、心機能が低下し、不整脈や心不全を引き起こすことがあります。原因としては、加齢や動脈硬化、心筋梗塞、先天性の弁異常などが挙げられます。主な症状は、動悸・息切れ・むくみ・疲れやすさなどで、進行すると生活に支障をきたします。治療は、軽症であれば薬での管理が可能ですが、進行すると手術が必要になります。近年は、カテーテル治療や小さな切開で行う低侵襲手術(MICS)といった体への負担が少ない方法もあります。当院では、患者様の状態に応じた適切な治療をご提案し、必要に応じて専門機関へご紹介いたします。治療法の選択やタイミングに迷われている方は、お気軽にご相談ください

心臓弁膜症

狭心症

狭心症とは、冠動脈の動脈硬化により心臓の血流が一時的に不足し、胸の痛みや息切れなどの症状が現れる疾患です。主な症状は、運動時や階段の昇り降りで起こる胸の圧迫感や痛み、左肩や腕の痛み、動悸、息切れなどで、安静にすると数分以内に治まることが多いです。まれに、吐き気や歯の痛み、みぞおちの不快感として現れることもあります。原因には、高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙などによる動脈硬化が関係します。症状が改善せず、血流が完全に止まると心筋梗塞に進行し、命に関わる危険があります。狭心症の段階で治療を始めることが大切です。胸の痛みなどが気になる方は、早めに当院までご相談ください。

狭心症

心筋梗塞

心筋梗塞とは、冠動脈の動脈硬化により血管が詰まり、心筋に酸素や栄養が届かなくなって壊死が生じる疾患です。血流が途絶えることで心臓の筋肉が損傷し、激しい胸の痛みが30分以上続くほか、吐き気、息苦しさ、冷や汗などの症状が現れることがあります。原因としては、高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙、加齢などが挙げられ、特にこれらのリスクを持つ方で発症リスクが高まります。心筋梗塞は早急な治療が必要な命に関わる状態であり、発症時は速やかに救急搬送され、カテーテル治療などを行える高度な医療機関での対応が必要となります。

心筋梗塞

心筋症

心筋症とは、心筋の働きに障害が起こる疾患の総称です。血流不足による「虚血性心筋症」のほか、原因不明で発症する「特発性心筋症」には、心室が広がる「拡張型」、心筋が厚くなる「肥大型」、硬くなる「拘束型」などがあります。また、アミロイドーシスや心臓サルコイドーシス、ファブリー病など、原因が明らかな場合は「二次性心筋症」と呼ばれます。初期は症状が乏しいことが多いですが、進行すると心不全を起こし、息切れやむくみ、動悸、失神などが現れます。心筋症は種類により治療方針が異なるため、心電図や心臓超音波検査などの定期的な検査が重要です。当院では必要に応じて、高度医療機関と連携しながら診療を行っています。

不整脈

不整脈とは、心臓の拍動に異常が生じる状態です。原因には、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)や弁膜症、心筋症のほか、甲状腺の異常、睡眠時無呼吸症候群、脱水、ストレスなどが関係します。脈が速くなる、遅くなる、飛ぶといった症状が見られることもありますが、自覚がない場合もあります。なかには、脳梗塞の原因となる心房細動など、注意が必要なタイプもあります。脈の乱れに気づいたときや気になる症状がある場合は、早めにご相談ください。当院でも診察を行っております。

不整脈

成人先天性心疾患

先天性心疾患とは、胎児期の心臓や血管の形成異常により、生まれつき心臓に構造的な問題がある状態です。幼少期に手術を受けた方もいれば、経過観察中の方もいます。医療の進歩により、現在では約9割の方が成人を迎えられるようになりました。ただし、成長とともに心不全や不整脈などの新たな問題が現れることがあり、成人先天性心疾患(ACHD)として継続的な管理が必要です。代表的な疾患には、心房中隔欠損症や心室中隔欠損症、ファロー四徴症、フォンタン術後などがあります。個々の状態に応じた治療とともに、仕事や出産などのライフイベントも考慮した対応が求められます。

肺高血圧症

肺高血圧症とは、心臓から肺へ血液を送る肺動脈の血流が妨げられ、肺動脈の血圧が異常に高くなる疾患です。この状態になると、全身の倦怠感、息切れ、足のむくみ、咳に伴う出血(喀血)、失神などの症状が現れることがあります。症状が見られる場合は、まず心電図、血液検査、胸部レントゲン、心臓超音波検査などの検査で心臓や肺の状態を確認します。これらの結果から肺高血圧症が疑われる場合は、右心カテーテル検査を行って肺動脈圧を正確に測定し、診断を確定します。右心カテーテル検査は専門性の高い検査のため、必要と判断した場合には当院と連携する高度医療機関をご紹介いたします。

肺血栓塞栓症

肺血栓塞栓症とは、体内の静脈でできた血のかたまり(血栓)が肺の血管に詰まり、血流を妨げる疾患です。代表的な症状には胸の痛みや息苦しさがあり、場合によっては突然死を招くこともあるため、迅速な治療が求められます。当院では、入院を要すると判断された場合、速やかに連携する専門医療機関をご紹介します。

大動脈解離

大動脈解離とは、大動脈の内膜が裂けて血液が中膜に流れ込み、血管が裂けてしまう疾患です。原因としては高血圧や動脈硬化などで内膜が脆くなることが挙げられ、突然の激しい胸や背中、腹部の痛みが主な症状です。痛みが移動したり、失神を伴うこともあります。大動脈解離は裂ける部位によって治療法が異なり、上行大動脈が裂ける「Stanford A型」では緊急手術が必要となり、上行大動脈以外が裂ける「Stanford B型」では入院のうえ薬による治療が行われます。当院では、入院加療が必要と判断された場合、速やかに連携する高度医療機関をご紹介いたします。

大動脈瘤

大動脈瘤とは、大動脈の壁が弱くなり、風船のように膨らんだ状態を指します。初期は自覚症状が乏しく、多くは健診のレントゲンなどで偶然発見されますが、進行すると声のかすれや腹部の拍動がみられることもあります。放置すると破裂を起こし、激しい胸や腰の痛み、意識障害など重篤な状態に至る危険があるため、早期発見と治療が重要です。診断後はCT検査で瘤の大きさを定期的に確認し、拡大や症状の悪化があればカテーテル治療や手術を行います。手術が必要な場合は、当院から連携先の専門機関をご案内いたします。再発予防には、生活習慣の改善と継続的な経過観察が欠かせません。

閉塞性動脈硬化症

閉塞性動脈硬化症とは、動脈の内腔が狭くなり血流が悪くなることで、さまざまな症状を引き起こす疾患です。特に下肢の動脈に起こることが多く、60歳以上の喫煙歴のある男性に多くみられます。初期には、足のしびれや冷えに加え、歩行中に足の痛みが出て休むと軽快する「間欠性跛行」が典型的な症状です。進行すると、潰瘍や壊死を生じ、重症例では足の切断が必要になることもあります。足の違和感や歩行時の痛みが続く場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。当院でも診察を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

深部静脈血栓症

深部静脈血栓症とは、主に下肢の深部静脈に血のかたまり(血栓)ができて血管をふさぐ疾患です。血栓はふくらはぎや太もも、骨盤内などに生じることがあり、とくに骨盤部や太ももの静脈で閉塞が起こると重症化しやすいため注意が必要です。静脈が詰まることで血液がうっ滞し、患部の脚に強いむくみが現れます。また、血栓が肺に到達して血管を塞ぐと肺血栓塞栓症を引き起こし、胸の痛み、息苦しさ、失神などを生じ、場合によっては命に関わることもあります。そのため、こうした症状が見られる場合には早急な対応が必要であり、当院では入院加療が必要と判断した際には、速やかに連携する専門医療機関をご紹介いたします。

高血圧

高血圧とは、血管内の圧力が慢性的に高まった状態で、心筋梗塞や脳卒中、心不全、大動脈瘤などの循環器疾患の発症リスクを高める重要な要因です。当院では、高血圧単独での対応にとどまらず、動脈硬化の評価(頸動脈超音波検査・ABI検査など)を通じて、他の循環器疾患との関連を考慮しながら総合的に管理を行います。必要に応じて治療の優先順位や薬剤の調整も行い、全身の循環器機能をバランスよく維持できるようサポートいたします。


循環器内科で行う検査

血液検査

血液検査では、血糖やHbA1c、中性脂肪、コレステロールの値を確認することで、糖尿病や脂質異常症といった循環器疾患のリスクを把握できます。
さらに、心不全や心筋梗塞が疑われる場合には、NT-proBNPや心筋トロポニンなどの心臓マーカーを測定します。これらのマーカーは、心不全の進行度や心筋梗塞の有無・重症度を血液検査から非侵襲的に判断できます。

心電図検査

心電図検査では、胸部や四肢に電極を取り付けて、心臓の電気的な信号を記録し、心臓の機能やリズムを確認します。安静状態で行うこの検査によって、狭心症や心筋梗塞、不整脈といった異常を捉えることが可能です。
検査結果に異常がある場合や、動悸、胸の圧迫感、脈の乱れなどの症状がある場合には、循環器の疾患が隠れている可能性もあるため、早めに医療機関を受診することが重要です。

ホルター心電図検査

ホルター心電図検査とは、携帯型の心電図装置を体に装着し、通常の生活をしながら24時間〜最長5日間、心電図を連続的に記録する検査です。この検査は、日常の動作や就寝中も含めた長時間の心拍の変化を観察できるため、短時間で行う通常の心電図検査では捉えきれない不整脈や一時的な異常を見つけるのに役立ちます。動悸やふらつきなどの症状があるにもかかわらず、通常の検査で異常が見つからなかった場合に、精密な診断の一環として実施されます。

胸部レントゲン検査

胸部レントゲン検査とは、肺や心臓、大動脈などの胸部の臓器の状態を調べるための画像検査です。
この検査により、心臓が通常より大きくなっていないか(心拡大)、肺に血液がうっ滞していないか(肺うっ血)、胸に水がたまっていないか(胸水)、さらに心不全などの疾患の兆候がないかを確認することができます。

頸動脈超音波検査

頸動脈超音波検査は、首に超音波をあてて頸動脈の血管の形状や血流、血栓の有無、そして動脈硬化の進行状況などを評価する検査です。頸動脈は脳へ酸素と栄養を送る主要な血管であり、この部分で動脈硬化が進行すると血管が狭くなったり詰まったりして、脳梗塞や脳塞栓といった深刻な脳血管疾患の原因となる可能性があります。さらに、頸動脈に動脈硬化が見られる場合、同様の変化が冠動脈など他の部位にも及んでいる可能性があります。そのため、高血圧、脂質異常症、糖尿病といった動脈硬化の危険因子を持つ方にとっても、頸動脈超音波検査は循環器疾患の予防や早期発見に役立つ有用な検査といえます。

心臓超音波検査(心臓超音波検査)

心臓超音波検査とは、胸に超音波をあてて心臓の構造や機能を評価する検査です。心臓の大きさや動き、弁の状態、血流の流れなどを詳しく観察でき、心筋症・弁膜症・心筋梗塞・先天性心疾患などの診断に有用です。心疾患の治療計画を立てる上でも重要な検査であり、薬物療法の効果確認や手術の適応判断にも役立ちます。当院では、経験豊富な検査技師と日本循環器学会循環器専門医が連携し、正確な検査と適切な対応を行っています。

足関節上腕血圧比 (ABI)検査

足関節上腕血圧比(ABI)検査とは、上腕と足首の血圧を測定し、その比率をもとに下肢動脈の狭窄や閉塞の有無を評価する検査です。通常は足首の血圧の方がわずかに高くなりますが、動脈硬化などで血流が悪くなると足首の血圧が低下し、ABI値が低くなります。この検査は、閉塞性動脈硬化症の診断や重症度の把握に役立ちます。

脈波伝播速度(baPWV)検査

脈波伝播速度(baPWV)検査とは、 心臓の拍動によって生じる脈波が、上腕から足首まで伝わる速度を測定し、血管の硬さを評価する検査です。動脈が硬いほど脈波は速く伝わるため、baPWVの値が高いほど動脈硬化が進んでいる可能性があります。この検査は、血管年齢の目安としても使われ、動脈硬化や生活習慣病のリスク評価に有用です。